ガンプラの主流と言えば、「つや消しで仕上げること」ですが、
僕は光沢があって テカテカした表面のガンプラも好み です。
特にジオン系MSのような 流線形のフォルム には、
今回紹介する「 キャンディ塗装 」 が非常に似合います!!
ただ、キャンディ塗装 というのは、
何層も塗料を重ねる技法なので、
基本的には エアブラシでの塗装が推奨 されています。
缶スプレーでもできないことはないですが、
かなりコスパが悪く、不経済でした。
↑ スプレーでキャンディ塗装に挑戦したザク。
「費用がかかる割に、仕上がりが微妙」というコスパの悪さを経験したので、
なるべく缶スプレーでのキャンディ塗装はオススメしません!!
かと言って エアブラシは初期投資が高い ので、
なかなか購入に踏み出せない人も多いと思います。。。
しかーし、心配ご無用!!
たとえ、エアブラシを持ってなくても、
これくらいのキャンディ塗装ならできちゃいます!!
ということで、今回は
「 エアブラシ無しでも綺麗なキャンディ塗装をする方法 」
を特別にご紹介したいと思います!!
使うもの一覧
イージーペインター
↑ こちらが今回の 主役 です。
少しでもコストを減らすため、既製品を買わずに、
僕はこれを 自作 して使っています。
缶スプレーとエアブラシの中間 のような塗装ツールで、
缶スプレーよりも綺麗に仕上がり、エアブラシよりも初期費用が少なくて済みます。
エアブラシの購入に踏み出せない方は、
是非 イージーペインター からの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
各種塗料
シルバー(メタリック塗料)
光沢黒の上に塗るメタリック塗料です。
一般的にはシルバーがよく使われますが、
上に塗るクリアーカラーとの相性でメタリック塗料を選択します。
ちなみに、さきほど紹介した シャア専用ズゴック を作製した時は、
こちらの「GSIクレオス Mr.メタリックカラー GXメタルレッド」を使用しました。
クリアーカラー
自分が最終的に仕上げたい色の クリアー塗料 を選択します。
このクリアーカラーの奥にメタリックが透けることで、
奥行きのあるキャンディ塗装ができるわけです。
今回はガイアノーツの塗料を選びましたが、
もちろんクレオスのクリアー塗料でもOKです。
光沢クリアー
クリアーカラーを塗り終えたら、
最後にトップコートとして光沢のクリアー塗料を塗ります。
こちらも、 ガイアのEXシリーズ です。
クリアー塗料は何層も塗ることになると思うので、
とにかく大容量なものをチョイスしました。
各種溶剤
うすめ液(ラッカー用)
↑ こちらは、塗料を薄める溶剤です。
正直、どこのメーカーでもいいと思いますが、
僕はガイアノーツの塗料をよく使うので、溶剤類はガイアで統一しています。
ガイアノーツからは「メタリックマスター」という溶剤も出ており、
シルバー塗料などを塗る時は、こちらで薄めるとより綺麗になるようです。
ツールウォッシュ
こちらは、イージーペインターを掃除するときに使用します。
まぁまぁ使うことになると思うので、僕は 特大サイズ を用意しています。
塗装マスク(※必須ではない)
こちらも必須というわけではありませんが、
キャンディ塗装は塗装回数が多いので、
シンナー中毒 に気をつけなければいけません。
健康に気を遣う方は、マスクをすることをオススメします!!
これを装着すると、本当に全くシンナー臭がしなくなります。
一回つけると手放せなくなりますよ。
キャンディ塗装のやり方
準備
キャンディ塗装を実践する前に、
まずは、イージーペインターの使い方を頭に入れておきましょう。
こちらの記事にも書きましたが、
イージーペインターでの塗装は、「塗装:溶剤=1:1」で希釈して吹くことが推奨されています。
特に、こだわりがない方は、素直に「1:1」で。
イージーペインターの使い方をおさえて、塗料の希釈を済ませたら、
いよいよ塗装にはいりましょう!!
塗装工程
黒塗装
それでは、1つ1つキャンディ塗装の塗装工程をおさらいしていきましょう!!
まずは、メタリックの下地として「光沢黒」を吹いていきます。
↑ テスト塗装としてプラスチックスプーンに塗装してみました。
先ほど紹介した「EX-ブラック」を吹くと、
こんな感じでツヤのある黒色になります。
先ほども言いましたが、
ここでは必ず「つや有り(光沢)の黒」を使うようにしてください。
光沢でないと、この後に塗るメタリック粒子が均等に広がらないので。。。
光沢黒は、メタリック塗料の発色を良くするための下地。
この時、必ず「つや有り・光沢の塗料」を選ぶ。
つや消しの黒を下地にしてしまうと、
メタリック粒子が均等に広がらず、輝きがバラついてしまう。
メタリック塗装
次にメタリック塗料を黒の上から吹いていきましょう。
↑ この写真は、ザクをキャンディ塗装で作った時の写真で、
缶スプレーのシルバーなのですが、これも黒の上から吹いてますので参考までに。
先ほども紹介しましたが「シャア専用ズゴック」を作った時には、
メタリック塗料として、「GSIクレオス GXメタルレッド」を吹きました。
その時の写真がこちら。
要するにクリアーカラーを上から塗った時に、
金属の粒子が透けて見えればいいので、
クリアーカラーに合う色のメタリック塗料ならなんでもありです。
次に塗るクリアーカラーにメタリック粒子が透けることで、奥行きが出る。
シルバーがよく使われているが、上に塗るクリアーの色に合えばなんでもOK。
あえて、下地のメタリック塗料を変えてみることで、面白い色のキャンディ塗装に仕上がるかも?
クリアーカラー塗装
次に、クリアーカラーを塗っていきます。
↑ これは先ほどのGXメタルレッドの上から、ガイアのクリアーレッドを塗った状態です。
2,3層重ねて塗ると、とても奥行きが出て綺麗に仕上がると思います。
なので、HGのガンプラ1体つくるだけでも、1瓶じゃ足りないかもしれません。
特に、イージーペインターや缶スプレーは無駄吹きが多いですからね。
そこがエアブラシと比べた時の弱点の1つでもあります。。。
クリアー塗装
そして、最後にこの上から「EX-クリアー」でコーティング。
見た目がとくに変わらないので写真はありませーん。
この後に、コンパウンドで磨くか、そのままフィニッシュかによって、
どれくらい分厚く吹くかが変わってきます。
これで満足という方は、1層でも十分かもしれません。
この後に、「鏡面仕上げ(磨き作業)」に移る方は、
念のために2、3層吹いておきましょう。
以上で塗装の工程は終了です。
そこまで、難易度が高いというわけではありませんが、
塗装回数が多いので、手間がかかるということと、
1回の塗装ごとに乾燥の時間が必要 なので時間がかかります。
乾燥時間は最低でも半日、僕は念のため1日は置いてます。
特に、クリアーは乾燥が遅いので。
〇この後磨きたい人
→ 念のためクリアーを2,3層吹いておきましょう
〇磨くのはいいやって人
→ クリアーはコーティングのためなので、1層でいいかも
キャンディ塗装は、塗装工程が多いので、手間と時間がかかる。
それぞれの乾燥時間は十分にとるように。
十分に乾燥していないと、下地が溶け出して大惨事に。。。(経験談)
焦っても良い作品はできませんよ!!
今回、紹介した一連の流れに従って塗装していくと、
冒頭で紹介したような「キラキラ・テカテカな作品」が仕上がってくれます。
イージーペインターでキャンディ塗装をするときのコツ
ここまで長々と「キャンディ塗装」について話してきましたが、
最後に自分なりに感じたコツを紹介したいと思います。
とにかく、イージーペインターはエアブラシと違って、
エア圧が調節できません。
もともとエアーダスター用の缶を使っているので、かなり圧が高くなってます。
当然、エア圧が高いと「液だれ」が起きやすくなってしまいます。
なので、パーツと距離を離して、一点集中に吹かないことがポイント。
目安としては、クリアー塗料が 表面張力でギリギリ液だれしない状態 まで吹くことです。
そんなこと言われてもって感じだと思いますが、
何度か経験してみると、だんだんコツがわかってくると思います。
イージーペインターはエア圧が高いため、液だれしやすい。
液だれしないためには、パーツとの距離を適切に離すことと、
同じ場所ばっかり、集中して吹かないことを意識。
ただし、クリアー塗料に関しては、
表面張力でギリギリ液だれしないってくらい吹くと案外綺麗に仕上がる。
ここら辺は、経験がものを言うので、一緒に頑張りましょう!!
ということで、長くなりましたが、
以上が エアブラシを使わずにキャンディ塗装をする方法 の紹介でした!!
とにかく、これくらいの完成度でいいなら、
高い金を出してエアブラシを買わなくても平気だよっていうことを伝えたかったんです。
是非、少しでも「イージーペインター」に興味が湧いたら、導入してみてください!!